チャープパルス増幅(読み)チャープパルスゾウフク

化学辞典 第2版 「チャープパルス増幅」の解説

チャープパルス増幅
チャープパルスゾウフク
chirp pulse amplification

チャープパルス増幅(CPA)法は1985年,G. Mourouによって開発された.一つのパルス光の先頭から末尾にかけて,波長が時間とともに連続的に変化するパルス光(チャープパルス)を用いる.フェムト秒のチャープパルスを,グレーディング対を用いて 103~105 倍にパルス幅を引伸ばす.これによりパルス強度が減少するため,レーザー媒質の破壊しきい値を超えることなく増幅を行うことができる.増幅後に別のグレーディング対を用いてパルス幅を再度フェムト秒まで圧縮する.この方法を用いて小型でTW(1012 W)クラスの高強度レーザー光が得られる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android