化学辞典 第2版 「チュガエフ反応」の解説
チュガエフ反応
チュガエフハンオウ
Chugaev reaction, Tschugaeff reaction
アルコールからジチオ炭酸エステルキサントゲン酸エステルをつくり,これを加熱して分解させ,アルケンを生成する反応.
アルケンの収率はよくないが,ほかの脱離反応によるアルケンの生成と違い,ほとんど異性化を伴わず,また,シス脱離であることが特徴である.アルコールは,第一級,第二級,第三級の区別なく適用できるが,第一級アルコールの場合,分解がやや困難である.ジチオ炭酸エステルは,アルコールから次のようにしてつくることができる.
RCH2CH2OCSSNa(またはRCH2CH2OH
RCH2CH2OCSSCH3
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報