ティーミヒ(読み)てぃーみひ(その他表記)Thimig

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ティーミヒ」の意味・わかりやすい解説

ティーミヒ(一家)
てぃーみひ
Thimig

オーストリア出身の俳優一家。父のフーゴーHugo(1854―1944)は喜劇的性格俳優で、1874年にウィーンブルク劇場に入り、ブルク演技様式の形成者で支配人も務めた。娘ヘレーネHelene(1889―1974)は父の教育を受け、ラインハルト指揮下のベルリンのドイツ座で認められて彼と結婚し、ナチス時代はウィーン、アメリカに逃れ、第二次世界大戦後、帰国してブルク劇場で活躍。息子ヘルマンHermann(1890―1982)も哀愁味ある喜劇役者で、ウィーン、ベルリンで活躍、さらにハンスHans(1900―91)も洗練されたコメディアンで、ウィーン民衆劇場やヨーゼフシュタット劇場本拠とした。また、一家は映画にもよく登場した。

岩淵達治

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android