最新 地学事典 「テトラド効果」の解説
テトラドこうか
テトラド効果
tetrad effect
希土類元素イオン(3価)の溶媒抽出系において,その分配係数の対数値を原子番号順にプロットすると,(La・Ce・Pr・Nd),(Pm・Sm・Eu・Gd),(Gd・Tb・Dy・Ho),(Er・Tm・Yb・Lu)の各四つ組元素群はそれぞれ滑らかな曲線(テトラド曲線)を示すが,この曲線の隣り合う四つ組元素との間はじぐざぐな不連続となることがある。このことをD.F.Peppard et al.(1969)はテトラド効果と呼んだ。不連続点は電子の4f殻がそれぞれ1/4, 2/4, 3/4だけ満たされた点に対応する。テトラド効果は,Jørgensenの理論からイオンの結合状態が溶媒抽出系の2相で異なることに対応して,4f電子間の電子反発エネルギーがわずかに変化することによると解釈される(川辺岩夫,1992)。海水・堆積岩・火成岩などの天然物についても,その希土類元素存在度パターンにテトラド効果が認められることがある(増田彰正ほか,1979)。
執筆者:田中 剛
参照項目:希土類元素存在度パターン
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

