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理論 リロン

デジタル大辞泉の解説

り‐ろん【理論】

個々の現象を法則的、統一的に説明できるように筋道を立てて組み立てられた知識の体系。また、実践に対応する純粋な論理的知識。「理論を組み立てる」「理論どおりにはいかない」

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大辞林 第三版の解説

りろん【理論】

科学研究において、個々の現象や事実を統一的に説明し、予測する力をもつ体系的知識。狭義には、明確に定義された概念を用いて定式化された法則や仮説を組み合わせることによって形作られた演繹的体系を指す。 「 -を確立する」
特定の研究領域や個々の学者の学説や見解を指すこともある。 「批評-」 「湯川-」
実際の経験から離れて純粋に思考の中で組み立てられた知識。「実践」に対立し、否定的意味で使われることが多い。空理空論。 「 -倒れ」
物事の道理・筋道などについて論じ合うこと。また、その議論。 「可否は通と不通の-を待つのみ/人情本・辰巳園

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

理論
りろん
theory

諸法則を体系化したものをいう。もっとも普通には、理論は実際と対比され、実際は理論とは違う、などといわれる。これは、理論というものには一般になんらかの理想化が含まれており、したがってそのままでは実際には使えない、ということの皮肉を込めた表現である。しかし、よりたいせつなのは、経験と対比された理論である。
 科学の研究は個々の経験法則の探究から始まる。そして、たとえば気体については、ボイルの法則とかシャルルの法則とかが発見された。これらの法則はいずれも、気体の圧力、体積、温度に関する法則である。そして、それら三つの量は、それぞれ経験的に測定されうるものである。したがってそれらの法則は、経験的に測定されうる量の間の経験的に確立されうる法則であり、それゆえ経験法則といわれる。ところが、一群の経験法則が発見されると、次の段階として、それらの法則を統一的に説明しようということになる。そしてそのためには、先の例でいえば、気体というものをより根元的に考えなくてはならないことになる。そこで科学者は、気体というものは乱雑に運動している分子の集団である、と考え、それぞれの分子にニュートン力学を適用した。かくしてそこに「気体運動論」という理論が成立したのである。ところが、分子というものは、われわれの経験できるものではない。それは、経験法則を説明するために、科学者によって考えられたものである。したがって、気体運動論という理論を構成している諸命題(すなわち諸法則)は、経験的に確立されうる法則ではない。すなわち、科学者は経験法則を説明するのに、その背後に隠れている非経験的法則でもってするのである。このような非経験的法則が「理論法則」といわれ、理論法則の体系が「理論」といわれるのである。しかし実は、非経験的法則でもって経験法則を説明するためには、両者をつなぐ命題が必要である。それが「対応規則」といわれるものである。先の例では、分子の運動エネルギーの平均値はその気体の絶対温度に比例する、というのがその一例である。すなわち、われわれは経験法則の背後に、対応規則を通して非経験的な理論法則を、その経験法則の実の姿としてみるのである。そしてこれが、経験法則についての理論的説明にほかならない。したがって、経験と対比された意味での理論というものは、経験の背後にあって、経験を「実は理論的にはこうなのだ」として、説明するものなのである。[黒崎 宏]

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