テレステリオン(その他表記)Telesterion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テレステリオン」の意味・わかりやすい解説

テレステリオン
Telesterion

古代ギリシアのデメーテルペルセフォネの聖地エレウシスに建てられていた秘儀のためのホール。前6世紀後半,ペイシストラトス時代に創建されたホールは,内部に5柱5列の柱をもつ方形の前柱式建築。しかし,前 480年ペルシア人によって破壊され,ペリクレス時代,パルテノンの建築家イクティノスの設計によって再建。これもやはり前柱式で,正方形平面の大ホールであった。四方を壁で囲まれた内部には5柱4列の柱が立並び,四周の壁に沿って8段の階段席が設けられていたと推定される。その後長くローマ時代まで破壊と再建が繰返された。

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世界大百科事典(旧版)内のテレステリオンの言及

【エレウシス】より

…初期にはおそらくエレウシスの名門氏族の祭祀であった秘儀が,単なる地方的祭祀ではなく,アテナイの重要な祭儀となったのは,前6世紀になってからであろう。この世紀末に入信式の行われた神殿テレステリオンが大規模に改築されている。ペルシア戦争時に破壊された同神殿は,その後数回再建され,そのつど拡張され,神域そのものの規模も拡大化していった。…

※「テレステリオン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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