日本大百科全書(ニッポニカ) 「トゥルダシュ文化」の意味・わかりやすい解説 トゥルダシュ文化とぅるだしゅぶんかTurdaş ルーマニア南西部の後期新石器時代の文化。住民は農耕と牧畜に従事し、台地上に竪穴(たてあな)住居を営んで集まって住んでいた。この文化に属するムレシュ川中流のテルテリア遺跡では、紀元前3000年ころのメソポタミアの先シュメール期の絵文字に酷似した文字(記号?)が刻まれた粘土板が出土している。このことから、メソポタミア、小アジアからバルカンに移住があったとする説もある。ユーゴスラビア北東部のビンチャ文化と関連性が強く、ビンチャ・トゥルダシュ文化ともよばれる。[林 俊雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例