トロギル(その他表記)Trogir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トロギル」の意味・わかりやすい解説

トロギル
Trogir

クロアチア南西部,アドリア海に臨む港町イタリア語でトラウ Trau。スプリット西方 16km,陸と石橋でつながる島に位置する。前 385年頃ギリシアの植民都市として建設され,6世紀にビザンチン帝国領となり,以後はクロアチア,ノルマン人ベネチアボスニアなどに支配された。 1920~91年旧ユーゴスラビア領。ダルマチア地方随一と称されるゴシック様式の聖ロブリエナッツ聖堂は有名。大造船所がある。 1997年世界遺産の文化遺産に登録。人口2万 1816 (1991推計) 。

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世界大百科事典(旧版)内のトロギルの言及

【ユーゴスラビア】より

…コソボのプリシュティナ近郊プレディオニツァPredionicaからは,前2千年紀後半の,眼と鼻を強調した小さな塑像が出ており,イリュリア人の時代では,スロベニア中部リュブリャナの東のバチェVačeから,打ち出しで日常生活や動物を描いた前500年前後の青銅の容器が出土している。またマケドニア南部オフリト湖北のトレベニシュテTrebeništeやセルビア南部ノビ・パザールNovi Pazarからは,ギリシアのアルカイク美術の影響を示す金工品などが出土しており,のちにマケドニア王フィリッポス2世によるヘラクレイアHērakleia(現ビトラ,マケドニア南部)の建設や,トラグリオンTragourion(現トロギルTrogir,ダルマツィア南部)などのアドリア海沿岸のギリシア植民都市の建設に先がけて,ギリシア文化の内陸部への影響を物語っている。 紀元前後,最終的にローマに征服され,ダルマティア,ノリクム,パンノニア,モエシア,マケドニアなどの属州が置かれ,ローマの文化が当地に及ぶ。…

※「トロギル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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