トロンビン・アンチトロンビン複合体

内科学 第10版 の解説

トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)(凝固線溶検査)

(4)トロンビン・アンチトロンビン複合体TAT
 血管内凝固過程でプロトロンビンから生成されたトロンビンは直ちにアンチトロンビンと結合して複合体を形成する.したがって,TATは血管内凝固亢進の鋭敏かつ特異的な分子マーカーとして,特に播種性血管内凝固症診断に用いられる.同様に血管内凝固亢進の把握に用いられる検査にプロトロンビンの活性化過程で放出されるプロトロンビンフラグメント1+2と,可溶性フィブリン/フィブリンモノー複合体があり,播種性血管内凝固症や深部静脈血栓症の早期診断に有用である.[白幡 聡]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android