内科学 第10版 の解説
トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)(凝固線溶検査)
血管内凝固過程でプロトロンビンから生成されたトロンビンは直ちにアンチトロンビンと結合して複合体を形成する.したがって,TATは血管内凝固亢進の鋭敏かつ特異的な分子マーカーとして,特に播種性血管内凝固症の診断に用いられる.同様に血管内凝固亢進の把握に用いられる検査にプロトロンビンの活性化過程で放出されるプロトロンビンフラグメント1+2と,可溶性フィブリン/フィブリンモノー複合体があり,播種性血管内凝固症や深部静脈血栓症の早期診断に有用である.[白幡 聡]
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報