どうさびき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「どうさびき」の意味・わかりやすい解説

どうさびき

墨や顔料がにじむのを防ぐために、紙面礬水(どうさ)(膠(にかわ)とみょうばんの混和液)を塗ること。サイジングロジン合成樹脂などの耐水性物質でにじみを防止する加工)の一種と考えられ、この処理を施した紙のことを礬砂(どうさ)紙または膠地(にかわじ)という。江戸時代初期に渡来したものと思われ、現在も和紙の加工に用いられる。なお、中国ではこの紙を施膠紙(せこうし)とよぶが、「どうさ」はオランダ語のドース(みょうばんの意)が転化したものともいわれる。

[町田誠之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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