日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナドー」の意味・わかりやすい解説
ナドー
などー
Maurice Nadeau
(1911―2013)
フランスの編集者、批評家。第二次世界大戦後『コンバ』紙の文芸担当記者になり、1953年『レットル・ヌベール』誌創刊に参画し、1966年からは『ラ・カンゼーヌ・リテレール』誌編集長。批評家としては『シュルレアリスムの歴史』(1945~1948)で認められ、その後『サド発掘』(1948)で今日のサド再評価に寄与したほか、『今日の文学』(1952)、『戦後フランス小説』(1963)により同時代の文学の射程を考察した。その他の作品としては文学的自伝『彼らへの感謝』(1990)などがある。
[西永良成]
『篠田浩一郎訳『現代フランス小説史』(1976・みすず書房)』▽『稲田三吉・大沢寛三訳『シュールレアリスムの歴史』(1995・思潮社)』