ナミマイマイ(読み)なみまいまい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ナミマイマイ」の意味・わかりやすい解説

ナミマイマイ
なみまいまい / 普通蝸牛
[学] Euhadra sandai communis

軟体動物門腹足綱マイマイ科の巻き貝。陸産種で、殻高22ミリメートル、殻径35ミリメートルに達し、螺塔(らとう)は低い。右巻きで6回巻き、殻表は淡黄褐色を呈し、周りに黒色帯がある。下面の臍孔(へそあな)の周りも黒いが、黒くない個体もある。軟体の背上に黒色の縦帯がある。本種は、本州中部地方に分布するコガネマイマイの近畿地方型で、主として平地の樹間や落葉の間にすむ。一方、山地にすむのは殻が大きく黒褐色になる型であり、ニシキマイマイE. s. kuramanaという名で区別してよばれている。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android