周囲の低平な地形面よりも高い標高にあり、起伏に富む地表部をいう。わが国では、平野から山地に移り変わる地表部を丘陵として区分する場合が多い。諸外国では、丘陵は普通、山地に分類されている。山地の条件として、地質構造が複雑であることをあげる説もある。
山地分類の指標は、標高、形成営力(成因)、形成時代、侵食輪廻(りんね)、起伏量などであるが、その基準は研究者や時代によって異なる。標高1000メートル、1000~3000メートル、3000メートル以上にある地形を、それぞれ低山性山地(丘陵地)、中山性山地、高山性山地として分類することもあるが、これらの標高区分も研究者によって異なる。火山作用で生じた火山、地殻運動によって生じた曲隆山地・ドーム状山地・褶曲山地(しゅうきょくさんち)・断層山地、さらには外的営力(作用)で生じたものとして氷食山地・侵食山地などがある。古生代の造山運動で生じた山地をパレイデンPaläidenまたは古生山地とよび、この山地が侵食され、新期の隆起運動で形成されたものをネオパレイデンNeopaläidenとよぶことがある。また古生代から中生代中期に生じたものを古期山地、中生代末以降に形成されたものを新期山地とよぶこともある。
[有井琢磨]
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…山はふつう群がり集まって広い地域を占め,いわゆる〈山地mountains〉を形成しているが,その中でおもな山稜が長く脈状に連なっている場合を山脈という。山脈が並行していくつも重なっている部分を山系mountain system,cordilleraという。…
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※「山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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