山川 世界史小辞典 改訂新版 「ニケア教会会議」の解説
ニケア教会会議(ニケアきょうかいかいぎ)
Nicaea
小アジアのニケアで開かれたキリスト教会の公会議。(1)第1回(325年)コンスタンティヌス大帝によって召集され,主としてアリウス論争を議したが,アリウス派,アレクサンドロス派(その闘将はアタナシウス),中間派(エウセビオスなど)の鼎立(ていりつ)となり,結局,中間派とアレクサンドロス派が結合してニケア信条が制定され,父なる神と子なるキリストの同質を確認し,類似本質を主張するアリウスを追放に処した。(2)第2回(787年)ビザンツ皇妃イレネによって召集され,聖像礼拝論争を決着させようとしたが,像を崇(あが)めるのは像をとおして原像を崇めるものとして是認され,聖像破壊論者は異端視された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報