日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニューズデイ」の意味・わかりやすい解説
ニューズデイ
にゅーずでい
Newsday
ニューヨークのロング・アイランド地域の住民を読者とするタブロイド判日刊紙。これまでに19回ピュリッツァー賞を受賞している(2014年時点)。1940年に『ニューヨーク・デーリー・ニューズ』紙発行人ジョセフ・パターソンJoseph Medill Patterson(1879―1944)の娘アリシア・パターソンAlicia Patterson(1906―1963)が創刊。1963年にアリシアが死去し、夫のハリー・グッゲンハイムHarry Frank Guggenheim(1890―1971)が発行人となった。その後、1970年に有力新聞グループのタイムズ・ミラー社に経営権が委譲された。同社は1985年に姉妹紙の『ニューヨーク・ニューズデイ』紙を創刊。独自の編集スタッフが大衆向けの娯楽記事だけではなく、より掘り下げた記事を提供する新しいタブロイド紙として、一時は30万部の部数を誇ったが、競合する『ニューヨーク・ポスト』『デーリー・ニューズ』との部数競争に敗れ、『ニューヨーク・ニューズデイ』は1995年7月に廃刊となった。
『ニューズデイ』親会社のタイムズ・ミラー社は2000年6月、『シカゴ・トリビューン』紙などを発行する大手メディア企業トリビューン社に買収されたが、そのトリビューン社は経営難に陥り、2008年5月にCATV運営会社のケーブルビジョン・システムズに『ニューズデイ』を売却した。
部数は平日版約30万部、日曜版約36万部(2011)。2004年にはアメリカの新聞雑誌部数公査機構(ABC)に販売部数を水増しして報告していたことが発覚し、翌2005年の部数調査から除外される処分を受けた。ほかにも水増し報告していた新聞があったことから、ABC部数公査の規則が改定される事態に発展した。
[大日向建三]