ニューマン投影式(読み)ニューマントウエイシキ

化学辞典 第2版 「ニューマン投影式」の解説

ニューマン投影式
ニューマントウエイシキ
Newman's projection formula

分子内結合手の立体配座を示すのに用いられる投影式で,M.S. Newmanが1955年に提案した.分子内の一つの結合に着目し,図(a)のようにC-C結合軸方向から見た立体構造を,図(b)のように描いた投影式で,これによって結合両端についた置換基の相対的位置関係を示すことができる.一般に,単結合は自由回転できるが,不斉炭素原子が関与すると両端置換基の相対的立体,かさ高さによって,安定な立体配座を推定できる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のニューマン投影式の言及

【立体構造式】より

…いずれも,ねじれ形エタンを示す。とくに後者,すなわち問題の結合をつくる原子のうち手前のものを点,後ろのものを円で表す方式は,1950年代にM.S.ニューマンによって導入されたのでニューマン投影式(ニューマン投影図)と呼ばれる。配座解析が盛んになったころに用いられるようになったこの投影式は,分子の立体配座の表現にとくに適しているが立体配置も同時に表現できる。…

※「ニューマン投影式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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