日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニョルド」の意味・わかりやすい解説 ニョルドにょるどNjörðr 北欧神話の神で、フレイヤとフレイの父。豊饒(ほうじょう)と航海の神とされ、初めバニル神族に属したが、人質としてアサ神族のもとにきた。ニョルドが女巨人スカジと結婚する話は、スノッリによると女神イドゥンのリンゴと関係がある。巨人シャツィからイドゥンを取り戻した神々が巨人を焼き殺すと、その娘スカジが復讐(ふくしゅう)のためアースガルズにやってくる。神々はその賠償として、自分たちのなかから足だけを見せて夫を選ばせる。するとスカジは、バルドルの足と思ってニョルドを選ぶ。しかし、山の女巨人は海の神ニョルドとは結局むつまじく暮らせず、山に帰る。[谷口幸男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例