ネフティス(読み)ねふてぃす(その他表記)Nephythys

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネフティス」の意味・わかりやすい解説

ネフティス
ねふてぃす
Nephythys

エジプト神話で、原初の女神の一つ。ネフティスというのはプルタルコスらが伝えたギリシア語音で、原語に従えばネブト・フート(「宮殿の女主人」の意)。「オシリス神話」でオシリスを殺した弟セトの妻であるが、兄のオシリスの妻イシスに同情し、ともにオシリスの遺体を捜し求めた。そのため死者の神として、ミイラを収めた柩(ひつぎ)にはイシスとともに翼を広げて死者を守る姿が彫像、浮彫り、彩絵などで表されている。プルタルコスによれば、ネフティスは死者の守護神の金狼(きんろう)犬アヌビスの母でもある。頭上に「宮殿」を表すヒエログリフ(象形文字)をのせた姿で表される。上エジプト第七地区の首都フート(ギリシア名ディオスポリス・パルバ)の守護神。

[矢島文夫]


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