のこ歯ねじ(読み)のこばねじ(その他表記)buttress thread

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「のこ歯ねじ」の意味・わかりやすい解説

のこ歯ねじ
のこばねじ
buttress thread

ねじ山の断面形状がのこぎりの歯のような形をしたねじで,三角ねじ角ねじ長所を組合せている。軸方向荷重が大きく,一方向のみに作用するときに適用される。荷重側のねじ面をほぼ垂直にして効率を高め,他面に大きな傾斜 (30°,45°,52°) をつけて強さを増すとともに,工作を容易にしている。現在,インチ系 (アメリカ,イギリスカナダ) とメートル系 (ドイツ,ロシア) の2種類がある。大砲の砲尾機構,航空機のプロペラ取付け部,液圧プレスの柱などに用いられる。 (→ねじ )

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世界大百科事典(旧版)内ののこ歯ねじの言及

【ねじ】より


[ねじの基本用語]
 前述のつる巻線状の突起をねじ山といい,円筒の外表面にねじ山をもつものをおねじmale screw,中空の円筒の内表面にねじ山をつけたものをめねじfemale screwという。またねじ山の断面形状により,三角形状の断面をもつ三角ねじ,台形状の台形ねじ,角形をした角ねじ,のこぎりの歯の形状をもつのこ歯ねじ,円弧状の断面をもつ丸ねじなどに分類される(図2)。 さて,図1のつる巻線において,円筒の直径をdとし,直角三角形の底辺の長さをπd(πは円周率)に等しくとれば,三角形の紙はちょうど円筒をひと巻きし,その間につる巻線は三角形の高さlだけ高くなる。…

※「のこ歯ねじ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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