工作(読み)コウサク

デジタル大辞泉 「工作」の意味・読み・例文・類語

こう‐さく【工作】

[名](スル)
簡単な器物を作ること。また、それを学ぶ学科。「図画工作
土木建築製造などの工事作業
ある目的を達するために、前もって他に働きかけたり、計画をめぐらしたりして下準備すること。「陰にまわって工作する」「和平工作
[類語](1細工手工/(2工事工務

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精選版 日本国語大辞典 「工作」の意味・読み・例文・類語

こう‐さく【工作】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 器物などを作ること。また、大工仕事をすること。こしらえること。
    1. [初出の実例]「西洋各国は工作貿易を以て国を立るの風にて」(出典:西洋事情(1866‐70)〈福沢諭吉〉初)
    2. 「目的の知れぬ土木事業とも、庭作りともつかぬ工作(コウサク)が始ったのです」(出典パノラマ島綺譚(1926‐27)〈江戸川乱歩〉一)
  3. 土木、建築、製造などに関する仕事。
    1. [初出の実例]「外国人の競迫を抑へ国内の工作を守衛する者あり」(出典:経済小学(1867)下)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐皇后上・和熹鄧皇后紀〕
  4. ( ━する ) ある目的達成のため、あらかじめ計画的な働きかけを行なうこと。下準備として工夫策略をめぐらすこと。〔モダン用語辞典(1930)〕
    1. [初出の実例]「母親が方々工作してその職をさがしてきた」(出典:真空地帯(1952)〈野間宏〉四)
    2. [その他の文献]〔李邕‐春賦〕
  5. こうさくきょういく(工作教育)

工作の語誌

( 1 )中国の英華辞書や洋学書を通じて幕末明治初期に日本に伝わった語。
( 2 )昭和初期、中国語の「工作」が、日本の新聞の軍事関係の記事に頻繁に現われたが、その際日本では軍事的な色彩を帯びたものと受取られる一方、「裏工作」「秘密工作」「スパイ工作」などにおけるように、裏の、陰で行なわれるものという語感が加わった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「工作」の読み・字形・画数・意味

【工作】こうさく

土木建築など。〔夢渓筆談、官政一〕中、大いにう。~正~曰く、には工價至賤、以て大いに土木の役を興すべしと。是(ここ)に於て寺の工作、鼎興す。~私に仰ぐ、日に無慮數人、の施、此れより大なるは(な)し。~民の徙(りうし)せざるは、皆正の惠なり。

字通「工」の項目を見る

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