バビロン暦(読み)バビロンれき(その他表記)Babylonian calendar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バビロン暦」の意味・わかりやすい解説

バビロン暦
バビロンれき
Babylonian calendar

前 30世紀後半頃からメソポタミアで行われた暦で,太陰太陽暦。年の初めは春分頃の新月の日を起点とする1月 (ニサヌ月 Nisannu) に始り,平年を 12ヵ月,すなわち,354日とし,閏年を 13ヵ月として太陽年に一致させた。閏年の場合,普通 12月 (アダル月 Addaru) を2度繰返して,あとのほうを第2のアダル月と呼んだ。しかし,ときには6月 (ウルル月 Ululu) を2度繰返したこともあり,また他の月を繰返したりして,その置閏法は一定しなかった。前6世紀の初め頃から8年3閏法 (8暦年は 99暦月から成る) が採用され,次いで前 383年に 19暦年7閏法 (19暦年は 235暦月から成る) に改められ,あとはずっとこの置閏法が続けられた。

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