バーラティー(その他表記)Subrahmanya Bhāratī

改訂新版 世界大百科事典 「バーラティー」の意味・わかりやすい解説

バーラティー
Subrahmanya Bhāratī
生没年:1882-1921

南インドのタミル・ナードゥ州の国民的詩人で,タミル近代詩の創始者。タミル口語体の価値を再認識し,会話の自由な表現や民謡のリズムを取り入れて,伝統的な詩形式を革新した。旧来の詩の概念にとらわれず,テーマも日々の生活やそれを取り巻く状況から積極的に取り入れ,抗英独立運動に参加しながら数多くの政治詩をつくった。短詩の名人とされるが,長編詩にもすぐれ,代表作に《クイルパーットゥKuyil-pāṭṭu(郭公の歌)》がある。シャクティŚakti女神の熱烈な信奉者で,晩年は伝統的なベーダーンタ思想に回帰して,神秘的・哲学的な詩をつくった。宗教詩の代表作としてクリシュナ神をたたえた《カンナンパーットゥKaṇṇan-pāṭṭu(カンナンの歌)》がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 徳永

関連語をあわせて調べる

4月1日の午前中に、罪のないうそをついて人をかついでも許されるという風習。また、4月1日のこと。あるいは、かつがれた人のこと。四月ばか。万愚節。《季 春》[補説]西洋もしくはインドに始まる風習で、日本...

エープリルフールの用語解説を読む