バール県(読み)バール(英語表記)Var

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バール県」の意味・わかりやすい解説

バール〔県〕
バール
Var

フランス南東部,プロバンスアルプコートダジュール地域 (レジオン) の県。県都は 1974年 12月にドラギニャンからツーロンに移された。東はアルプマリティム,北はアルプドオートプロバンス,西はブーシュデュローヌの各県に接し,南は地中海に面する。モール山塊,エステレル山塊を占め,平野は少い。半島や島の多い海岸線は世界的に有名な観光・保養地コートダジュールの一部をなし,サントロペ,サントマクシム,サンラファエルなど有名な海浜保養地が点在する。西部は石灰岩質の乾燥した台地で,ツーロン周辺の野菜,花卉栽培以外はブドウ,オリーブが主要作物。ブリニョール周辺はボーキサイトの重要産地。アルジャンス川以北はプロバンス山地の南縁丘陵地帯で,ヒツジの飼育が盛ん。工業は造船が主でツーロンに集中。なお,県名はアルプマリティム県ニース西方を流れるバール川に由来するが,1860年のアルプマリティム県発足時に流域のグラース地方を同県に移管したため,バール県には川の名だけが残った。面積 5973km2。人口 81万 5449 (1990) 。

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