パトルーン制(読み)パトルーンせい(その他表記)patroon

翻訳|patroon

改訂新版 世界大百科事典 「パトルーン制」の意味・わかりやすい解説

パトルーン制 (パトルーンせい)
patroon

オランダ西インド会社北アメリカ大陸ニューネーデルラント植民地に導入した封建的な大土地所有制度移民を促進するため1629年に同社は,4年間に50人の入植者を送りこんだ出資者に大土地を下付する制度を設けた。それは〈恒久的に相続される封土〉であり,領主(パトルーンと呼ばれた)には領主裁判権などの特権があった。同植民地が64年にイギリス領に併合されてニューヨーク植民地になったのちも,イギリス人領主は残存したレンセラーズウィックなどのパトルーン制にならって大土地所有制をしいたため,パトルーン制は1840年代の反地代闘争によって解体されるまで続けられた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のパトルーン制の言及

【ムハンマド】より

…最初,断食やエルサレムに向かっての礼拝など,ユダヤ教の儀礼をイスラムに取り入れたムハンマドも,ついにユダヤ教徒と対立し,イスラム独自の儀礼を確立していった。 一方,偶像を崇拝するメッカのクライシュ族の人々とは,バドルの戦,ウフドの戦,ハンダクの戦と3度戦った。戦力的には優位にあったメッカは勝利できず,フダイビヤの和議で両者は和した。…

※「パトルーン制」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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