…その間ドイツではプロテスタント教会音楽の中でオラトリオの独自の型が形成された。17世紀のドイツ語の受難曲やヒストリア(クリスマスや復活の物語のための朗唱風音楽)から発展したこのドイツ語オラトリオは,聖書の章句に自由な創作詩とコラールを挿入したもので,バッハの《クリスマス・オラトリオ》(1734‐35)に代表される。その後ホモフォニックな作風によるテレマンの《審判の日》(1762)や,抒情的要素の強いC.P.E.バッハの《イエスの復活と昇天》(1787)などを経て,ハイドンの《天地創造》(1796‐98)と《四季》(1799‐1801)へ至る。…
※「ヒストリア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」