ビュンニング(その他表記)Erwin Bünning

改訂新版 世界大百科事典 「ビュンニング」の意味・わかりやすい解説

ビュンニング
Erwin Bünning
生没年:1906-90

ドイツ植物生理学者。生物時計研究の先駆者。1939年ケーニヒスベルク大学教授,ついで46年から72年までチュービンゲン大学教授をつとめる。ゲッチンゲン大学卒業後,フランクフルト大学医学基礎物理研究所で,暗所の植物の葉の運動を調べ,ほぼ1日の概日周期(サーカディアンリズム)があることを確認した(1929)。ショウジョウバエ羽化の内因リズムなどをも研究し,体内の生化学反応が基礎となって日周リズムを定めるという仮説を提出した(1936)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のビュンニングの言及

【光周性】より

…暗期中に短時間でも光照射があると暗期の効果が失われることは広く知られており,この現象は光中断light‐breakとよばれる。光中断現象を説明するために,ビュニングE.Bünning(1936)は生体内に24時間周期のリズムが内在すると想定し,それは一定の位相をもって振動するとした。このリズムは親明相および親暗相という二つの相からなり,前者の時期に与えられた光は花成を促進し,後者に与えられた光は抑制すると考えられている。…

【生物時計】より

…その一つに,生物時計の本体を当面ブラックボックスとしておき,外界条件の変化に対するリズムの位相や周期の変化から時計のしくみを推定するものがある。ビュニングE.Bünningは,インゲンの葉の昼夜運動リズムには低温処理で位相が遅れる時期とそうでない時期があることから,時計の進行にはエネルギー供給を必要とする時期と必要としない時期があり,時計はこの二つの時期を交互に繰り返す振動子であると考えた。しかし,同様にエネルギー供給を断つ低温処理と嫌気処理とで結果は必ずしも一致しなかった。…

※「ビュンニング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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