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羽化 ウカ

百科事典マイペディアの解説

羽化【うか】

昆虫の最終齢の若虫(幼虫)または蛹(さなぎ)が脱皮して成虫が現れること。一般に蛹殻(ようかく)の中の成虫は空気をのみ込んで体積を増し,頭胸部体液を送り込んだ圧力で胸部背面の殻を破って脱出し,その後,体液を翅脈(しみゃく)に送って羽を伸ばす。

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世界大百科事典 第2版の解説

うか【羽化 emergence】

さなぎ(完全変態昆虫)あるいは終齢若虫(不完全変態昆虫)のクチクラから成虫が脱出することを羽化という。一般に,蛹殻(ようかく)中の成虫はまず空気をのみ込んで体積を増し,腹部を収縮し体液を頭部・胸部へ送り込む。この圧力でさなぎの胸部背面が裂け,成虫は羽出し,その後体液を翅脈(しみやく)に送って羽を伸展する。羽化の様相は昆虫の生活環境,とくに蛹化場所により種々異なる。の中で蛹化する昆虫では,蛹殻から脱出したのち,繭から抜け出さねばならない。

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大辞林 第三版の解説

うか【羽化】

( 名 ) スル
昆虫が幼虫または蛹さなぎから変態して成虫になること。 〔養蚕では化蛾かがという〕 → 孵化ふか蛹化ようか
人間に羽が生え、空中を飛べる仙人となること。うけ。 「 -して登仙とうせんするの想あらん/真善美日本人 雪嶺」 → 羽化登仙

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

羽化
うか

昆虫類が成育して蛹(さなぎ)や幼虫から、成虫になることをいう。たとえば、カイコなどが繭の中で蛹になったのち脱皮してガ(成虫)になることや、トンボの幼虫(ヤゴ)が成虫になることである。羽化は前胸腺(ぜんきょうせん)ホルモンの影響でおこるが、無翅(むし)類(シミ類、トビムシ類など)を除いて羽化後は脱皮をしない。羽化するときは、空気を吸い込み、腹部を細めて体液を胸部に集め、外皮に圧力をかける。すると胸背部中央の外皮が縦に裂け、成虫はここから脱出するが、チョウ類やハエ類などではあらかじめ裂開線が蛹皮(ようひ)にある。脱皮直後の成虫は、体液の圧力ではねが急速に伸張し、色づいて体皮とともに硬化する。幼虫が繭をつくって蛹になるものでは、頭の突起や大あごで繭を破って脱出するもの(甲虫類の一部など)、液で繭を軟化させてそこから脱出するもの(カイコなど)がある。[中根猛彦]

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世界大百科事典内の羽化の言及

【とげ(棘)】より

…形態上の単位ではなく,外見上の類似でまとめた呼名だからいろいろのものが含まれる。植物体の表面に突出する付属物のうち,表皮起源で軟らかいものを毛状体emergenceと呼ぶが,毛状体と総称される毛や鱗片のうちでも,ヘゴの葉柄基部につく鱗片の基部のように,細胞が数列並び,壁が肥厚して硬くなったものはとげと呼ばれる。毛状体以外の突出物で硬い組織をもつものを一般にとげというが,このうちには形態上の単位としてはさまざまのものが含まれている。…

※「羽化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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