イタリア中部トスカーナ地方の都市ピサ(Pisa)に位置する、ドゥオーモ(大聖堂)やピサの斜塔があるドゥオーモ広場にある洗礼堂。高さ54.85m、直径35.5mの、ロマネスク様式とゴシック様式が融合したピサロマネスク様式のクーポラがある円形の大理石の建造物で、1層目はロマネスク様式、2層目はゴシック様式になっている。1152年にディオティサルヴィの設計により着工した。13世紀にニコラ・ピサーノ、ジョバンニ・ピサーノらにより手が加えられてゴシック様式を取り込んだ建物になり、14世紀半ばに現在の建物がほぼ整った。聖人などの彫刻は、ニコラ・ピサーノ、ジョバンニ・ピサーノらの作品である。◇現地名は「Battistero di San Giovanni 」。クーポラの上にサン・ジョヴァンニの象が建っていることから「サン・ジョヴァンニの洗礼堂」とも呼ばれている。