ピナケス(読み)ぴなけす(その他表記)Pinakes

図書館情報学用語辞典 第5版 「ピナケス」の解説

ピナケス

アレクサンドリア図書館の管理に携わったカリマコス(Callimachus 前305?-前240?)の編纂による文献目録(全120巻).現存はせず,断片や引用が伝わる.写本を詩文書(叙事篇,悲歌調篇,短歌調篇,歌謡調篇,悲劇篇,喜劇篇)と散文書(法律篇,哲学篇,修辞学篇,史学篇,医学篇,雑篇)に篇別したといわれるが,異説もある.各区分のもとで著者をアルファベット順に排列している.書名,著者名,冒頭の数行を記した一種の検索目録であり,著作解説,著者紹介を付した解題書誌の性格も有している.ピナケスという語は,板ないし板状のものを意味する語の複数形で,そこから蔵書目録などの意に転化した.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android