フェーズドアレイレーダ(英語表記)phased-array radar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フェーズドアレイレーダ」の意味・わかりやすい解説

フェーズドアレイレーダ
phased-array radar

目標の方位高度距離測定を同時に行なえるレーダシステムの一つ。多数の放射素子を平面上に配列したアンテナを持ち,従来のようにアンテナを回転することなく,放射素子についている移送器を電子的に制御することにより,アンテナのビームを形成すると同時に,1面のアンテナで 90度以上の広範囲をカバーでき,ビーム走査に基づき,目標を捕そく・追尾できる。目標からの反射波を受信するときは,電子スイッチで自動的に切り替え,目標から距離情報を得る特徴を持つ。この方法のアンテナとは異なり,アレイ素子ごとに送受信モジュールを持ったアンテナで構成される最新型のシステムを,アクティブフェーズドアレイレーダという。これには,アレイ素子の送信機モジュールのいくつかが故障しても全体のシステムには,ほとんど影響がないという特徴がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android