普及版 字通 「フク・ヒョク・みちる」の読み・字形・画数・意味

9画
[字訓] みちる
[説文解字]

[甲骨文]

[金文]

[字形] 象形
酒
など、下部にふくらみのある器の形。それで盈満(えいまん)の意がある。〔説文〕五下に「滿つるなり。高の省に從ふ。高厚の形に象る。讀みて伏(ふく)の
(ごと)くす」とするが、字は建物の形でなく、
(たる)や壺など、器腹のふくらみのある器の形。足の無い鬲(れき)をいうとする説がある。〔方言、六〕に「
(ふく)は滿つるなり。腹の滿つるを
と曰ふ」とあり、
声の字にみなその意がある。[訓義]
1. うつわ、器腹にふくらみのある器。
2. みちる、みたす、あつい。
3. 幅(ふく)と通じ、布はば。
[声系]
〔説文〕に
声として
(福)・副・富・匐・幅・輻など十六字を収める。おおむね
の声義を承ける字である。[語系]
phi
k、副phiu
kは同声。劈phyek、剖ph
も声義近く、副・劈(へき)・剖(ほう)はみな刀に従い、両分の意がある。
(ひよく)は副の籀文(ちゆうぶん)の字形で、両分の形を示す。実のはじけたものを
ph
k、剖という。出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

