フネガイ(読み)ふねがい(その他表記)ark shell

日本大百科全書(ニッポニカ) 「フネガイ」の意味・わかりやすい解説

フネガイ
ふねがい / 舟貝
ark shell
[学] Arca arabica

軟体動物門二枚貝綱フネガイ科の二枚貝。本州陸奥(むつ)湾以南、太平洋インド洋に広く分布し、潮間帯付近の岩礁に足糸で付着する。殻長30ミリ、殻高20ミリ、殻幅20ミリに達し、殻形は四辺形。背側から見ると舟形をしている。殻表は布目状で淡黄褐色の毛が生え、両殻頂の間は広く離れて菱(ひし)形の平らな面がある。後端は切断状になる。内面はまっすぐな背縁に多数の歯が並び、前後に閉殻筋痕(こん)があり、腹縁に足糸開口がある。肉は橙(だいだい)色である。

[奥谷喬司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android