日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブローニュの森」の意味・わかりやすい解説
ブローニュの森
ぶろーにゅのもり
Bois de Boulogne
フランスの首都パリ西部の大公園。面積846ヘクタール。南北に長く、東側はパリ市街に接し、西側はセーヌ川に面する。1308年この地の住民が、ドーバー海峡に臨むブローニュ・シュル・メールのノートル・ダム寺院に巡礼し、フィリップ4世(在位1285~1314)の援助で同寺院に似せた教会をここに建設したのが名称の由来。第二帝政期(1852~70)にオスマン知事によりパリに併合、整備された。多くの池、ロンシャン、オートゥイユの2競馬場、フランス競馬会、1860年開設の動物園(ジャルダン・ダクリマタシヨン)などがある。チューリップやバラが美しい北西部のバカテル庭園は1905年に併合された。
[高橋 正]