プリオヒップス

百科事典マイペディア 「プリオヒップス」の意味・わかりやすい解説

プリオヒップス

鮮新世の化石ウマ。肩高1m。中新世の末に,メリキップスを祖先として現れ,鮮新世末期にはエクウス属に属する現生ウマ類の系統を導く。頭骨や歯の発達程度,足の構造などかなり現生のウマに近い。前後肢とも指は1本で,前肢にある両わきの2本の指はそえ木の程度に退化している。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のプリオヒップスの言及

【ウマ(馬)】より

…中新世の後期は,全世界的な乾燥化があり草原性の環境が拡大したが,それに伴ってウマ科の第2回の大放散が見られた。パラヒップスの子孫のメリキップスMerychippusの体の構造は,より草原生活へ適応しているが,このほか小型のナンニップスNannippusヒッパリオン,大型のプリオヒップスPliohippusなどが出現している。ヒッパリオンは,北アメリカからユーラシアへ移動し,それまでの森林生活者のアンキテリウムと交代し,さらにサバンナの環境にまで進出し,次の第四紀の初めに,1指性のエクウスが出現するまで各地に残存していた。…

※「プリオヒップス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android