ベッロール(その他表記)Vellore

改訂新版 世界大百科事典 「ベッロール」の意味・わかりやすい解説

ベッロール
Vellore

インド南東部,タミル・ナードゥ州北端部の商業都市。人口17万7413(2001)。東ガーツ山脈に属するジャバーディ丘陵を横断してパーラール川が海岸平野に出る谷口部に位置し,チェンナイマドラス)とデカン高原上のバンガロールとを結ぶ交通路上の要地を占める。山地部からの白檀,タン皮(皮なめし用樹皮)など,また東の平野部からの米,ラッカセイ,サトウキビ,綿花を集散する。濠に囲まれた14世紀のビジャヤナガル王国期の城塞があり,その内部のシバ寺院はドラビダ様式の典型例として著名。18世紀中期のカルナータカ戦争時の戦略的要地となった。1765年にイギリスが占領し,マイソール戦争ではイギリスの根拠地となった。第4次マイソール戦争におけるセリンガパタム陥落(1799)後,マイソール王ティプ・スルターン遺族がここに配流された。1806年にはイギリスに対するインド兵の反乱が起こった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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