ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホエルン」の意味・わかりやすい解説 ホエルンHö`elün チンギス・ハンの母。『元朝秘史』には,チンギス・ハンの父イェスゲイ (也速該)がメルキト部のイェケ・チレドから,その妻ホエルンを略奪する物語がきわめて詩的に描かれている。イェスゲイが宿敵タタール部を討ち,敵将テムジン・ウゲを捕えて帰ったそのとき,チンギス・ハンが生れたので,テムジンと名づけたという。ホエルンは,テムジン,カサル,カチウン,テムゲの4人の男子とテムルンという娘を産んだ。やがてイェスゲイに死別すると,この年若い未亡人は幼い子供たちをかかえ,同族の人々から見捨てられながらも,男まさりの働きをして子供を勇士に育て上げた。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by