改訂新版 世界大百科事典 「ボンファンテ」の意味・わかりやすい解説
ボンファンテ
Pietro Bonfante
生没年:1864-1932
現代イタリアのローマ法学者。パビア大学を経て1917年ローマ大学教授となり,さらにローマ学士院会員その他の要職に就くと同時に,幅広い学識をもって研究を行い,また,ロトンディGiovanni Rotondi,デ・フランチッシPietro De Francisciらのすぐれた研究者を多数育成し,イタリアにおけるローマ法研究を現在の隆盛に導くことに多大の功績を残した。法制度の機能の歴史的変化を強調し,また,古代ローマの家族を主権国家と類比してローマ家族法および相続法の構造とその歴史的展開を説明しようとした見解が有名である。代表的著作として,《ローマ法講義》(全6巻中4巻5冊既刊,1923-33),《ローマ法史》(1902),《商業史講義》2巻(1924-25)などがある。
執筆者:西村 重雄
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