最新 地学事典 「ポリクレース石」の解説
ポリクレースせき
ポリクレース石
polycrase-(Y)
化学組成Y(Ti,Nb,Ta)2(O,OH)6の鉱物。ユークセン石,タンタルユークセン石と鉱物系列をなし,Ti>Nb・Taがpolycrase-(Y),Nb>Ta・Tiがeuxenite-(Y),Ta>Nb・Tiがtanteuxenite-(Y),とされてきたが,2022年にポリクレース石はユークセン石と同じものとされ,有効種から抹消された。以下は以前からポリクレース石とされてきたものの諸性質。直方晶系,空間群Pbcn,格子定数a1.467nm, b0.559, c0.519,単位格子中4分子含む。黒色でときにわずかに褐・緑色を帯び,斜方板状,柱状の平行連晶をなす。亜金属・ガラス・脂肪光沢,条痕灰・黄・褐色。劈開なし。硬度5.5~6.5, 比重4.30~5.87, Nb・Ta含量とメタミクト化の程度により変化。光学的に等方体,屈折率n2.248。花崗岩質ペグマタイト中にモナズ石などの希元素鉱物とともに産出。ギリシア語のpolus(多い),krasis(混合物)から命名。
執筆者:嶋崎 吉彦・上原 誠一郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

