1985年に登録、2007年に登録内容が変更されたフランスの世界遺産(文化遺産)で、同国南部ラングドック・ルーション地方にある水道橋。アヴィニョンの東にある水源地ユゼスから50km離れたネマウスス(現ニーム)まで水を引くために建造された導水路の一部。着工は紀元前19年頃で、ガリアの統治者アグリッパが命じたといわれる。3層のアーチからなり、全長275m、最上部までの高さは49m。大きなものでは重さ6tの巨大な石が使われており、かつては1日に2万m3もの水を供給したという。現在、水は流れていないが、2000年以上経った今もその姿をとどめており、古代ローマにおける建築技術の高さを示していることなどから、その文化的価値が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はPont du Gard(Roman Aqueduct)