…後者は東西に袖廊(トランセプト)をもつ多塔形式をとり,とくに交差部の正方形がプランの基準となる明確な構成はオットー建築の典型をなし,ドイツ・ロマネスク建築へ受け継がれていく。マクデブルク大聖堂(1028焼失)のように教会堂内部が一連の壁画で飾られることはまれではなかったが,大部分は失われ,オーバーツェルOberzell(ライヘナウ)のザンクト・ゲオルク聖堂(とくにキリスト奇跡を表す大画面)にわずかに遺例が見られるのみである。工芸では,象牙細工は前代ほど重要でなくなり,金工がめざましい発展をとげ(《バーゼルの祭壇前飾》など),同時代ヨーロッパで最も高い水準に達した。…
※「マクデブルク大聖堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」