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鐘楼 しょうろう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鐘楼
しょうろう

梵鐘を掛ける寺院付属の堂舎七堂の一つ。「しゅろう」とも読み,俗に鐘撞堂,釣鐘堂という。寺院生活の時報の役割をもつ。経楼と対し,鼓楼とともに伽藍両翼に位置するのが古い形式である。単層,重層に大別されるが,古代,中世,近世とさまざまに変化しており,現在では,高い土台の上に四本柱を立て,四方を吹抜きにしたものが一般的である。

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百科事典マイペディアの解説

鐘楼【しょうろう】

〈しゅろう〉とも。仏教寺院で梵鐘(ぼんしょう)をつるす堂で,古くは経楼(蔵)と対した。一般には鼓楼に対し,伽藍(がらん)の両翼をなす。法隆寺のもののように腰に組勾欄(くみこうらん)をめぐらした楼建築のものが古く,鎌倉時代には袴腰(はかまごし)造や吹放(ふきはなし)の形式ができた。

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうろう【鐘楼】

宗教建築や都城にあり,時刻や緊急情報などを知らせるため鐘を設置した建物。太鼓を置いたものは鼓楼という。高層とされることが多く,重い鐘を支える補強の構造をもつ。仏教寺院では時刻や非常を告げる施設として必ず設けられ,鐘の響きは功徳になるとされた。楼閣形式の実例は法隆寺西院に,袴腰(はかまごし)形式の例は大津市石山寺などにある。袴腰は中国の版築による高台形の楼台の外形を模したもので,古くは表面をしっくい仕上げとし,中世以降は下見(したみ)板壁を外装とした。

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大辞林 第三版の解説

しょうろう【鐘楼】

寺院の、梵鐘ぼんしようをつるす堂。かねつき堂。しゅろう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鐘楼
しょうろう

鐘を吊(つ)り下げて撞(つ)き鳴らすための建物。「しゅろう」とも読み、俗に釣鐘(つりがね)堂という。古代の寺院では伽藍(がらん)を構成する主要な建物の一つで、金堂の背後に経楼と対称に配された。建物が楼(たかどの)としてつくられたのは、鐘を高い位置に吊るしたほうが遠くまで響くからであったろう。古代中国の様式を模したと推定される法隆寺西院伽藍の鐘楼(平安時代)は、上下2層からなる楼造(たかどのづくり)の古式の鐘楼として、唯一の遺構である。法隆寺東院鐘楼(鎌倉時代)は、下層が裾(すそ)広がりの袴腰(はかまごし)になり、中世以降はこの形式の鐘楼が主流を占める。また、中世からは楼造とせずに、東大寺鐘楼(鎌倉時代)のように四隅に柱を立て、四方を吹き放しとするだけのものも出現する。この種の鐘楼は、鐘撞(かねつき)堂、鐘堂、鐘舎、鐘台の名でもよばれる。鐘楼は寺院において、時鐘や行事の合図を知らせるために必須(ひっす)のものであるが、仏教寺院に限らず、キリスト教の教会などでも教会堂に付属または独立して建てられており、これらは塔を形成するものが多い。[工藤圭章]

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世界大百科事典内の鐘楼の言及

【鼓楼】より

…中国の都市の中央部に設けられた楼閣で,中につるされた太鼓をうって標準時刻を知らせた。その付近に鐘楼もあるのが普通で,宋代の初め洛陽の宮城の前面東南隅に鼓楼,西南隅に鐘楼を設けたのが起源かといわれ,近世中国都市のシンボルのようになった。仏寺では古くから鼓楼と鐘楼とを併置したようであるが,後世ほとんどの神廟や道観なども境内にこの2建築をおく習慣となっている。…

【塔】より

…教会堂の塔は祈りの時刻をはじめ,さまざまなメッセージを伝える鐘と結びついて建てられた。鐘楼(鐘塔)が独立して建てられることも少なくない。独立した鐘塔は,とくにイタリアで多く見られ,ロマネスク様式のピサの斜塔(1173‐1350ころ)や,ゴシック期のフィレンツェの大聖堂の鐘塔(いわゆる〈ジョットの鐘塔〉。…

※「鐘楼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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