日本大百科全書(ニッポニカ) 「マチャプチャレ山」の意味・わかりやすい解説
マチャプチャレ山
まちゃぷちゃれさん
Machhapuchhare
ネパール・ヒマラヤ山脈中央部、ガンダキ地区にある鋭峰。標高6993メートル。ポカラの村からほぼ真北に約30キロメートル、東西に連なるアンナプルナ山群のアンナプルナ山第三峰(7555メートル)から、南に張り出した尾根の南端にそびえる。南峰と北峰とがあるが、高度はほとんど同じである。この双峰があたかも魚が跳ねているようなので、ネパール語で「魚のしっぽ」を意味する「マチャプチャレ」の山名をもつ。1957年、イギリス隊が西方ルートで尾根に取りつき、北峰直下50メートルまで達したが、あと登攀(とうはん)不可能として引き揚げた。いちおうこれが初登頂と考えられている。ネパール人にとって神聖な山で、ネパール当局はこれ以後登山許可を与えていない。
[金子史朗]