日本大百科全書(ニッポニカ) 「マッシャブルム山」の意味・わかりやすい解説
マッシャブルム山
まっしゃぶるむさん
Masherbrum
パキスタン北部、カラコルム山脈中の双頭の名峰。バルトロ氷河上流部の南側にそびえる。北東峰(7821メートル)とやや低い南西峰(7806メートル)からなる。古くはインド測量局での記号により、北東峰をK1E、南西峰をK1Wとよんだ。「マッシャブルム」の語源は諸説あるが、定説はない。1856年、インド測量局のモントゴメリーと探検家シュラーギントワイトがそれぞれ高度測定を行った。1861年、ゴドウィン・オースティンが支稜(しりょう)に登って地図を作成し、92年にはコンウェーが踏査した。本格的試頂は1938年からで、数度の攻撃のあと、60年アメリカ・パキスタン合同隊が北東峰に初登頂した。南西峰は未登峰。
[金子史朗]