ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マナス自然保護区」の意味・わかりやすい解説 マナス自然保護区マナスしぜんほごくManas Wildlife Sanctuary インド北東部,アッサム州の北西部,ブータンとの国境地帯を流れるマナス川流域に広がる自然保護区。面積 360km2。湿潤な草原と熱帯雨林からなる地域で,絶滅の危機に瀕しているトラをはじめ,世界最小のブタであるコビトイノシシ,体毛が美しいサルのゴールデンラングール,手足が長いサルのボウシラングール,インド亜大陸以外では絶滅してしまったアカゲウサギなどの希少種をはじめ,絶滅寸前のインドオオノガンなど珍しい鳥類が生息する。さらに両生類,爬虫類でも珍しい種が多く,植物の種類も 500種に上る野生の楽園となっている。近年,少数民族の独立運動によって管理官や動物が犠牲になるなど大きな被害を受けた。また,ダム建設の計画がもち上がったこともあるが,自然保護が優先されて計画は断念された。 1985年世界遺産の自然遺産に登録。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by