や‐せい【野生】
[1] 〘名〙
①
動植物が、
山野で自然に育ち、生きていること。人によって飼いならされたり栽培されたりしたものではないこと。また、その動植物。
※
大和本草(1709)八「すずめうり(和品)〈略〉野生す」
※動物小学(1881)〈松本駒次郎訳〉上「曾て人に畜養せられ後ち放たれて野棲せしものの」 〔斉民要術‐種蘘荷芹

〕
② 転じて、人が、ゆがめられたり整えられたりしていない自然のままの
状態で育つこと。野そだちであること。
※
坑夫(1908)〈
夏目漱石〉「此小僧は全く野生
(ヤセイ)で、丸で礼を云ふ事を知らないんだった」
[2] 〘代名〙
自称。
男子が
謙遜(けんそん)していう語。
近世に多用される。野子
(やす)。〔書言字考節用集(1717)〕
※
古道大意(1813)上「野生に
於ては、秘し申す儀、さらさらござなく候」 〔
魏志‐胡昭伝〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「野生」の意味・読み・例文・類語
や‐せい【野生】
[名](スル)
1 動植物が自然に山野で生育すること。「野生の猿」
「そら色の朝顔が―していた」〈寅彦・旅日記から〉
2 人が教育などによって整えられたりせず自然のままの状態で育つこと。
[代]一人称の人代名詞。男子が自分をへりくだっていう語。近世に多用される。〈書言字考節用集〉
[類語](
1)自生・野育ち
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
普及版 字通
「野生」の読み・字形・画数・意味
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