改訂新版 世界大百科事典 「マネジメントサイエンス」の意味・わかりやすい解説
マネジメント・サイエンス
management science
文字どおり経営の科学的手法を意味するが,なかでも第2次大戦を契機として,主としてアメリカで科学的に戦略を立てる必要から開発されたオペレーションズリサーチ(OR)などの数理的手法を意味する。より正確には,企業の意思決定をより合理的にするための,数学的・統計学的手法を指す。その後,情報理論やコンピューター・サイエンス,またそれに伴って発展したシミュレーション法やシステム分析などを包含して,さらに広範な内容をもつものとなってきている。コンピューターによる工場管理(ファクトリー・オートメーション,FA)や事務管理(オフィス・オートメーション,OA)の進展は,マネジメント・サイエンスの重要性をいっそう増すことになろう。マネジメント・サイエンスを研究し,発展させる国際組織としてThe Institute of Management Sciences(TIMS,1953設立)があり,日本からも参加者が多い。
執筆者:佐々木 尚人
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報