マリク・カーフール(その他表記)Malik Kāfūr

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マリク・カーフール」の意味・わかりやすい解説

マリク・カーフール
Malik Kāfūr

インドデリー・サルタナットハルジー朝第2代の王アラー・ウッディーン・ハルジーに仕えた奴隷出身の宦官かつ武将。ハルジー朝の南インド遠征軍の総指揮者として,ヤーダバ朝カーカティーヤ王国ホイサラ朝など南インドのヒンドゥー諸王朝を次々と征服した。 1316年アラー・ウッディーンの死後,王位継承争いのなかで暗殺された。

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世界大百科事典(旧版)内のマリク・カーフールの言及

【ハルジー朝】より

…また,デカンに遠征軍を送り,南インドのヒンドゥー王国を倒して,南インドに初めてムスリム勢力を拡大した。部下のマリク・カーフールMalik Kāfūrに率いられたムスリム軍は,1310年にインド半島南端にまで達した。王朝は,アラー・ウッディーンの死後急速に弱体化して滅び,ほとんど彼一代の王朝といってもよいほどである。…

※「マリク・カーフール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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