ミシュミ族(読み)ミシュミぞく(その他表記)Mishmi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ミシュミ族」の意味・わかりやすい解説

ミシュミ族
ミシュミぞく
Mishmi

インド,アッサム北東部のロヒット渓谷とディバン渓谷に住むチベット=ビルマ語系の一民族。人口は約3万 5000と推定される。服装,髪型で相互に区別されるタラオン,カマン,イドゥの3集団に分れる。焼畑での雑穀栽培,採集狩猟,近隣諸民族との交易生業とする。村は尾根に位置し,散在した杭上ロングハウス群から成る。社会は父系氏族から成るが,政治組織は未発達である。民族神を崇拝して動物供犠も行い,かつては首狩りもした。

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世界大百科事典(旧版)内のミシュミ族の言及

【ヒマラヤ[山脈]】より

…部族間の戦争や奴隷も,近年まで残っていたという。おもな部族は,ロヒット地区のミシュミ族,シアン地区のアディ(旧名アボル)族,スバンシリ地区のニシ(旧名ダフラ)族と高原状の盆地に住むアパタニ族である。住民の基本的な生業は農業で,山地ではジュムすなわち焼畑農業が伝統的である。…

※「ミシュミ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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