日本大百科全書(ニッポニカ) 「ミユビトビネズミ」の意味・わかりやすい解説
ミユビトビネズミ
みゆびとびねずみ / 三指跳鼠
three-toed jerboa
[学] Dipus sagitta
哺乳(ほにゅう)綱齧歯(げっし)目トビネズミ科の動物。カフカス北部から中国東北部までのステップや砂漠に生息し、植物を食べる。頭胴長11~15センチメートル、尾長14~19センチメートル、後足長6~7センチメートル。体重は春から夏は70~80グラムであるが、秋には90~110グラムにもなり、冬眠に入る。体色は暗褐色からセピア色まで変化に富む。夜行性で、餌(えさ)を探し歩くときは10~15センチメートルぐらい跳躍して移動する。驚いたときなど120~140センチメートルも跳躍しながら走る。地下にトンネルを掘ってすむ。繁殖期は夏で、1産2~5子である。
[土屋公幸]