ムハンマド・イブヌル・カーシム(その他表記)Muḥammad ibn al-Qāsim al-Thaqafī

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ムハンマド・イブヌル・カーシム
Muḥammad ibn al-Qāsim al-Thaqafī

[生]?
[没]715頃.ワーシト
ウマイヤ朝時代のアラブ軍の部将で,インド北西部の征服者。当時のイラク総督ハッジャージ・イブン・ユースフはいとこで義父にあたる。 710年,6000のシリア軍を中核とする遠征軍を率いてインドに向い,メクラーン,バルチスタンを落したのち,712年シンド地方全域を支配。次いで軍を北方に向け,713年南パンジャブ地方のムルタンを占領したが,ハッジャージの死とスライマーン (在位 715~717) のカリフ位就任とによって失脚し,しばらく監禁されたのち処刑された。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語をあわせて調べる

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android